証券アナリスト二次:企業分析と経済のポイント
今回は、証券アナリスト二次試験の企業分析と経済のポイントを説明します。
前回、証券分析のポイントを紹介しました。その企業分析・経済バージョンって感じです。
二次試験は証券分析からの出題が多いので、証券分析の問題をある程度正解できるようになってから、企業分析と経済に着手しましょう。
企業分析
株式価値評価
あまり特別な対策は必要ないでしょう。一次試験と同じようなことが出題されるので、さらっと一次の復習をしておけば良いでしょう。
- ROE(税引後)とROEの関係式
- 株式評価モデル(特に定率成長配当割引モデル)
- クリーンサープラス関係
コーポレート・ファイナンス
この分野ではWACC(加重平均資本コスト)とベータの計算問題を確実に正解することが大事です。両方とも手頃な計算量でいい感じの問題を作りやすいので、頻繁に出題されます。
- WACCの計算式とWACC使用時の注意点
- フリー・キャッシュフローの計算式
- 投資決定基準(正味現在価値と内部収益率の計算)
- レバード・ベータとアンレバード・ベータの関係式
- ペッキング・オーダー理論
- スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コード(余裕があれば)
会計制度
暗記量が多いうえに出題頻度が高くないので、勉強のコスパが悪い分野です。なじみがある分野や覚えやすいやつだけを集中的に勉強するのが良いでしょう。試験直前に一気に暗記するものもありです。もし対策するなら、個人的には以下がオススメです。
- のれんの償却
- 税効果会計の計算問題
- 退職給付会計の計算問題
企業分析
難しい分野ではありません。実際に手を動かして慣れることが大切です。
- ROEの計算と、その3指標分解(デュポン・システム)
- インタレスト・カバレッジ・レシオの計算
経済
マクロ・ミクロ経済学
経済の中では、出題頻度が高い分野です。ですので、まずはこの分野の問題でしっかりと得点できるようにしましょう。
- ISーLM分析(特に曲線のシフトについて)
- フィッシャー方程式
- フィリップス曲線
- 経済成長の要因分析(コブ=ダグラス型生産関数を用いた計算)
- ゲーム理論(コミットメント、逆選択、シグナリング、スクリーニング、エージェンシー問題の用語の説明をできるように)
- AD-AS分析(余裕があれば。私はやらなかった)
金融経済
後回しでもよいです。
- 貨幣乗数
- 金利の期間構造(とくに純粋期待仮説の説明ができるように)
- テイラー・ルール(式ごと覚える)
国際金融論
特に対策する必要はありません。と言うか、対策のしようがない感じです。私は何も対策しなかったです。
参考書
最後に1冊、参考書を紹介します。『証券アナリスト二次試験の勉強はじめる前にヌルっと読む』です。
試験概要から勉強の基本方針や暗記すべき項目がシンプルにまとめられている本です。
お手頃な値段でホントにヌルっと読めるのでオススメです。
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