証券アナリスト一次試験:勉強法

2019年11月9日

証券アナリスト一次試験:勉強法

私は2018年に証券アナリストの一次試験に合格しました。

今回は、証券アナリスト一次試験のオススメの勉強法について書きます。これから証券アナリストを受ける人の参考になれば幸いです。

ちなみに二次試験についてもこれと同様の記事を書こうと思ってます。ただ、二次試験の合格発表がまだなので、ちゃんと結果が出てから書く予定です。

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証券アナリスト一次試験の概要

証券アナリスト資格は、日本証券アナリスト協会による認定資格です。

一次試験は「証券分析とポートフォリオ・マネジメント」(以下「証券分析」とします)、「財務分析」、「経済」の3つの科目で構成されます。

  主な内容 試験時間
証券分析 ポートフォリオ分析、ファンダメンタル分析 etc 180分
財務分析 財務諸表分析、会計処理 etc 90分
経済 マクロ・ミクロ経済、金融政策 etc 90分

問題は4択か5択の選択式です。(ちなみに二次試験は記述式です。)

試験は春と秋の2回あります。1回の試験で3科目すべて受かる必要はありません。春試験で2科目受かっておいて、秋試験で残りの1科目に合格しても、一次試験は合格です。

ただ、基本的に春試験は3科目すべてを同時受験すべきでしょう。証券アナリスト一次試験は3科目同時受験で3科目すべて合格することが可能な試験です。実際、多くの人が3科目同時合格しています。

また、ある科目の内容が他の科目にも出ることがあるので、この点からも同時に勉強して同時に受験した方が良いです。少なくとも秋試験に2科目以上を残すのは精神衛生上もよろしくありません(笑)

春試験に3科目受験して、結果的に1科目落としても問題ありません。また、3科目勉強していて2科目以上で不合格になりそうなら、苦手な一科目を捨てるのもありです。

各科目の合格点は公表されていません。ただ、ネット上の情報だと60点とれば受かるという記述が多く見られるので、とりあえずは60点を目標にすれば良いでしょう。

講座について

証券アナリスト一次試験を受験するためには、日本証券アナリスト協会の「証券アナリスト第1次レベル講座」を受講しなければいけません。

講座と言っても、毎週時間をとって話を聞いたりするわけではありません。

家に大量のテキストが送られてくるだけです(笑)

ただ、この講座を受けないと(ネット上で申請するだけですが)、受験資格が得られないので、受験するつもりなら早い段階で日本証券アナリスト協会に申し込みましょう(申し込みはこちらから)。

勉強法

証券アナリスト協会の講座から送られてくる本を読む必要はありません。

むしろ、読んだら負けです。

テキストの分量が多い上に、出題されないことがたくさん載っているので、これを読むのは効率が悪すぎます。

代わりに以下のシリーズを読んでおきましょう。

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ときわ総合サービス; 増補改訂版 (2012/05)

このシリーズをある程度読んだら、過去問を解きましょう。

次に各科目の特徴と合格するための戦略を説明します。

証券分析

世間一般では、この科目を苦手にしている人が多いようです。他の科目より数学や統計学を使うからでしょう。

ただ必要となる数学のレベルは決して高いものではありません。逆に言うと、計算問題をある程度解ければこの科目はとても簡単です。

【戦略】
・計算問題を得点源にする!

数学が苦手な人は以下の本を先に読んでおくとよいでしょう。

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ちなみに、アクチュアリーの「会計・経済・投資理論」を少しでも勉強した人にとっては、この証券分析は楽勝です。ホントに楽勝です。いきなり過去問を解いて良いでしょう。2年分くらい解いて、復習すれば合格です。財務分析など暗記系に時間を使ってください。

財務分析

この科目は他の2科目と比べて覚えることが多いです。なので私は嫌いでした(笑) 

しかしこの財務分析において、暗記量が少ない上に毎回必ず試験に出るものがあります。財務諸表分析です。

財務諸表分析は、与えられた表から適切な数字をとってきて簡単な計算をする問題です。過去問で練習をすればある程度は必ず解ける問題です。

ですので財務諸表分析を得点源にしましょう。

【戦略】
・財務諸表分析で確実に点をとる。
・会計処理は試験直前に暗記する。

経済

経済は他の科目よりも取り組みやすい科目だと思います。証券分析ほど数学や統計学を使いませんし、財務分析ほど覚えることもないです。

【戦略】
・需要供給曲線、IS-LM分析、ゲーム理論の問題を得点源にする。
・必要に応じて、為替や金融政策についての問題も解けるようにする。

試験当日の注意点

過去問を解いたら分かると思いますが、試験時間には余裕があります。例えば証券分析の試験時間は3時間ですが、2時間半でも長いくらいでしょう。

ですので、まったり解いて大丈夫です。

しかし一方で、3科目すべて受ける場合、朝早くから夕方まで一日中試験をうけることになるので、体調管理だけは気をつけましょう。

一次試験の合格率はここ数年は50%程度です。試験に出るところを中心にある程度勉強すれば受かる試験です。

頑張ってください。