アクチュアリー試験:電卓の選び方とテクニック
こんにちは。
みなとらです。
今回のテーマは電卓です。
アクチュアリー試験には電卓が必須です。
電卓のことで頭を悩ます必要はあまりないですが、初受験の人は気になると思うので、電卓の選び方と覚えておくと便利なテクニックを紹介します。
選び方
アクチュアリー試験で使用できる電卓については、日本アクチュアリー会から以下のように説明されています。
(1)電源内蔵式で四則演算、√演算、数値のメモリー機能のみを有するもの
COMP・CPT・STATキー等がある、いわゆる関数電卓の類の使用は認めない。 また、紙に記録する機能、音(音階・音声等)を発する機能(♪マークがあるものを含む)、プログラムの入力機能等を有するものの使用は認めない。 (ただし、%、定数計算、消費税計算、商売計算(原価、売価、粗利益率)、為替換算、日数計算、時間計算機能は可)
(2)数値を表示する部分がおおむね水平で文字表示領域が1行であるもの
(3)外形寸法がおおむね[幅20cm×奥行き20cm×高さ5cm]を超えないもの
一言で言うと、関数電卓でなければOKです。
一方で、メモリー機能とグランドトータル機能は必須です。もちろんルートもです。
ですので、[√]、[M+]、[MR]、[GT]ボタンがある普通の電卓(NOT 関数電卓)を買えばOKです。
※アクチュアリー会が試験で使用できない電卓例を示しています。新しい電卓を買うときは事前に確認した方が良いです(サイトはこちら)。
テクニック
電卓テクニックについても、そこまで神経質になることはないでしょう。
ここで紹介することができれば大丈夫です。
※ここで紹介するキーの入力方法は私が持っているCASIOの電卓でのやり方になります。他のメーカーの電卓だと入力方法が異なるかもしれません。ご注意ください。
メモリー機能
[M+]や[MR]キーを使います。表示されている数値を記憶させておいて、その数値が必要になったら呼び出して使うことができる機能です。
[M+]:表示されている数値を記録させておく[MR]:記録させた数値を呼び出す
[MC]:記憶させた数値を消す(0に初期化する)
(計算例1:メモリー機能)
123 / (12+34) の計算
[12] → [+] → [34] → [M+] → [123] → [÷] → [MR] → [=]
グランドトータル機能
[GT]キーを使います。イコールキー([=])の合計を計算してくれます。
(計算例2:グランドトータル機能)
2☓3 + 3☓4 の計算
[2] → [☓] → [3] → [=] → [3] → [☓] → [4] → [=] → [GT]
グランドトータル機能で計算された[=]の合計は[AC]で消します。[C]は表示を0にしますがグランドトータル機能の計算結果は保持されたままになります。
表示だけ消したい場合は[C]、表示もグランドトータルも消したい場合は[AC]と使い分けましょう。通常は[AC]で、グランドトータルを使っている時だけは[C]を使うかんじで大丈夫です。
定数計算モード
[+][+]や[☓][☓]のように四則演算のキーを2回連続で打つと定数計算モードになります。べき乗の計算が楽になります。(例3:定数モード)
0.9の3乗
[0.9] → [☓] → [☓] → [=] → [=]
生保数理を受験する人は、下の計算方法はマスターした方が良いです。定数モードにしてグランドトータル機能を使う方法です。
(例4)
利率1%の期末払5年確定年金現価率
[1] → [÷] → [1.01] → [=] → [☓] → [☓] → [=] → [=] → [=] → [=] → [GT]
(例5)
利率1%の期始払5年確定年金現価率
[1] → [÷] → [1.01] → [=] → [☓] → [☓] → [=] → [=] → [=] → [GT] → [+] → [1]
テクニックより大切なこと
電卓で計算する時は、結果の数値に違和感がないか確認しましょう。
個人的にこれはスゴク大切なことだと思います。
例えば、10年確定年金現価率の計算結果が10を超えることはありません。(予定利率がマイナスなら別ですが)
例えば、死亡率・生存率が1 を超えることはありません。
当たり前のことですが、電卓に入力することだけに気を取られていると、計算ミスした時に気づけないのです。死亡率の計算結果が1を超えていても気づけないのです。
入力ミスや立式のミスを早い段階で気づくことが大切です。
試験本番で頑張って算出した最終的な数値が選択肢にない時の絶望感はハンパないです。
そうならないためにも、一つ一つの計算結果に違和感がないかを確認するようにしましょう。
電卓は慣れが大切
電卓に関しては早い段階から使用して、慣れておくことが一番大切です。
最後に、私が使っている電卓を紹介しておきます。
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